
東京フィルムセンタースクールオブアートの講師、ダグラス・キャンベルさんも飛び入り参加

学生からの質問にていねいに答えてくれるアイヌー監督

セミナー終了後に観客と交流するアイヌー監督(中央)
セミナーも後半戦。
東野さんが「アイヌー監督にとって、よいショートフィルムとは?」と尋ねると、監督は
「ショートフィルムにするには、短くする理由があるべき。長編映画にはない良さがあることです。
長編的な物語を詰め込むのではなく、人生のほんの一片のスライスでいい」と示唆。
さらに、
「“マダム・サタン”という実在する人物を映画にするのには、ショートフィルムでは収まりきれませんでした。マーケティング的にも長編のほうが成功すると思ったのです。
でもショートフィルムが自分自身好きで、今も作っています。
ショートフィルムの良さは、作りたいものがずばり作れること。それは長編ではできないことではないでしょうか」と続けます。
また、ブラジルの映画産業における若手監督を応援する仕組みについては、
「ブラジルは26の州があり、州によって状況が違いますが、ブラジルの映画産業でいいところは、お互いをサポートしあう点。映画にかかわるコミュニティのネットワークがうまくできていると思います」と説明してくれました。
ここで、東京フィルムセンタースクールオブアート専門学校(FC TOKYO)の講師を務めるダグラス・キャンベルさんもトークに飛び入り。
会場にはFC TOKYOの学生も多数訪れていたこともあって、キャンベルさんは学生たちに質問を促します。
すると、学生から
「日本とブラジルのショートフィルムは違いますか?」との質問が。
アイヌー監督は、
「相当違うと思いましたね。たとえば日本の作品はクローズアップが少ないと感じたし、空間や間も違います。それはいい悪いではなく、日本語とポルトガル語が違うように違うものだと思いますね」とコメント。
続いて、別の学生から
「作品の題材はどのように探すのですか?」と質問された監督は、
「人に聞いたり自分で探したり、ですね、
要は、映画にしたいほどの情熱があるかどうか、だと思います。眠れないほどの情熱を感じられる題材かどうか。
映画は恋愛とおなじように時間がかかるので、自分が本当に情熱を持っていると感じないものは作れないと思いますよ」とアドバイスしてくださいました。
最近ますます注目を浴びているブラジル文化を反映して、たくさんの観客が訪れた本セミナー。
なかなか知る機会がない、ブラジルのショートフィルム事情を深く知ることができた、充実の2時間でした!