お客様を送り出したラフォーレミュージアムでは、映画祭の余韻に浸る間もなく、すぐさま撤収作業がはじまりました。
学生ボランテイアは女子が多いですが、疲れも見せずにテキバキと椅子を運んでいます。
1週間缶詰になっていた楽屋とも、今日でお別れ。パンフレットや書類、トランシーバーなどなど、たくさんの荷物を撤収しなければなりません。みなさん、お忘れ物のないように!!
途中でいったん作業をストップし、今日のスタッフとボランティアで集合して記念写真を撮りました! みんなとてもいい笑顔をしていますね。今年も無事終了しました。本当におつかれさま!!
そして会場入口に大きく掲げられ、観客やフィルムメーカーたちを迎え入れていたおなじみのロゴも撤去されます。毎年、ちょっと寂しくなる瞬間。でも来年はついに10周年を迎えます。記念すべき節目の年は、いったいどんな映画祭になるのでしょう? 今から本当に楽しみです。来年もぜひまたここでお会いしましょう!
ラフォーレミュージアムでは17:40からのAI-Bプログラムの上映をもってすべての上映プログラムが終了しました。
ラフォーレでの最後のプログラムのMCを務めたのは、東野実行委員長と、今年初めて映画祭に参加した、プログラミング・アシスタントのヘザー。
ヘザーは初参加ながら、笑顔で流れるような進行をこなしてくれました。
今年もたくさんのみなさまに足を運んでいただき、ショートフィルムを楽しんでいただきました。本当にありがとうございました!
上映後はたくさんの観客の方が、熱心にアンケートを書いて提出してくれました。
ロビーでは「ビッグ・デイ」のKeke Tumbuan監督をはじめとしたAI-Bの監督たちが、閉館ぎりぎりまで笑顔で観客たちと交流を深めていました。
ラフォーレミュージアムでは、15:30からインターナショナルAプログラムの上映が行われました。上映後にははるばるオランダからやってきた「50セント」でカメラマン&編集、デスマ・リーンボーグさんがトークセッションに登場してくれました。
小さい頃から映像が好きで、写真を撮っていたというデスマさん。大きくなっても写真を撮りつつ、オランダのテレビ局に入社。7年間映像の仕事をしたのちにこの作品の監督であるMathijs Geijskes監督と出会ったといいます。
彼と組んだ最初のショートフィルム「ハロルドを待って」はオランダの映画祭で優秀賞を獲得。その賞金で「50セント」を作ったそうで、この作品はアメリカを含めていろんな国で上映されているとのこと。
客席から日本語で「どうして裸足なんですか?」と質問されたデスマさん。スタッフに訳してもらう前に「日本語はわからないけど、質問の中身はすぐわかったよ」と笑いながら、
「現在ニュージーランドで仕事をしているんだけど、ニュージーランドでは先住民のマオリ族が街でも裸足で歩いているんだ。東京でも今の拠点であるニュージーランドを感じたくて裸足になってみたんだよ」と話していました。
また、「この作品が日本の若手作家に刺激を与えられたらいいと思っています。とても少ない予算で作ったけれど、それが国際映画祭に出展され、今僕が現実にここにいる。だからぜひカメラを手にとって作品を撮ってほしいですね」と日本のクリエイターたちにエールを送ってくれました。
ここでちょっとだけブレイク。
今年の映画祭では初めて、海外からインターンを受け入れていて、楽屋はいつも国際色豊か。
中でも初日からデジカメやハンディカメラを片手に駆け回っているのが、インターンのラファエル(左)とエマ。
ラファエルはフランス人で、現在奈良教育大学で学んでいる留学生。フランスの大学で2年間日本語を勉強し、魅力的なハスキーボイスでフランス語、英語、日本語の3カ国語を話します。
一方のエマはスウェーデン人。インターンのことはネットで知ったそうで、今年の2月から事務局に在籍しています。
ふたりともとても明るく、人なつっこい性格。いつも楽屋の盛り上げ役なのです。
続いてシネマヴェーラ渋谷ではインターナショナルDプログラムの上映がおこなわれました。
上映後のQ&Aには「ミュージカルなんて大嫌い」のステュワート・シル監督(左から3番目)、「パパ」のヒシャム・ザマン監督(同4番目)、「第一の天使」のマリオ・エ・コンテ監督(同5番目)とプロデューサーのシモン・ウェンデルさんが登場しました。
ステュワート監督ははじめに「やっぱりミュージカル嫌いなんですか?」と聞かれ、「嫌い。作ったあともっと嫌いになりましたね」と断言。でも、「この作品を作るにあたっては妻からもアイディアをもらいました。ミュージカルは映像的に魅せる美しさがあると思う」と語り、どうやら本当は大のミュージカル好きの様子でした。
そして、「映画を作るにあたっていちばん大事なのは、自分が強く心に感じていることを題材にするということ。そうすれば観客にも伝わると思う」と映画監督を目指すクリエイターたちに向けてアドバイスしてくれました。
次にヒシャム監督の作品では、登場人物は全員素人を使ったとのこと。どのようにキャスティングしたかを尋ねられると、「僕はノルウェーとキルギスタンのふたつの文化の影響を受けて育ちました。キャストはキルギスタンにあるカルチャーセンターで呼びかけて探しました。撮影では、あえて脚本を渡さずに、その都度”こういうシーンを撮るからこんなふうに演じてほしい“と説明しながら撮りました。アメリカのパームスプリングス映画祭で、子役を演じた子がベストアクター賞を取り、とても嬉しかったです」と説明してくれました。
一方、マリオ監督は作品の最大の見どころである戦いのシーンを撮ったときの裏話を披露。
「最初はスタントを使わずに撮ろうと思っていたのですが、結局使うことになりました。役者が剣を振りかざして戦っているシーンの撮影をしていたとき、彼が誤って剣を落とし、その瞬間に剣が折れてカメラに向かって飛んで来たんです。高いカメラがダメになるかと思ってヒヤヒヤしました。というのは冗談で、大ケガになるんじゃないかと焦りました。」(幸い負傷者はいなかったようです。)
作品を観ただけではなかなか知ることができないとっておきの裏話の数々を、観客のみなさんは興味深げに聞き入っていました。